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実機比較8

Unitree G1 / R1 / AgiBot G2 実機比較

研究用の廉価機、入門機、そして工場向けの業務機。同じ「ヒューマノイド」でも設計思想はまったく違う。公式仕様だけを並べて三機種の役割を分ける。

Unitree R1は4900ドル、G1は1万3500ドル、AgiBot G2は個別見積の工業機。 同じ「ヒューマノイド」という言葉で括られているが、この3機種は競合していない。 メーカー公式が公表している数字だけを並べると、どこで設計思想が分かれたかがはっきり見える。

公式仕様の比較

以下はすべてメーカー公式ページに記載された値のみ。公表されていない項目はとした[1,2,3,4]

項目Unitree R1Unitree G1AgiBot 精霊G2
移動方式二足歩行二足歩行車輪(全方向移動・蟹行)[3]
身長1,230mm[2]1,320mm(直立時)[1]
重量約27kg(AIR)/約29kg(R1・EDU)[2]約35kg(バッテリー込)[1]
自由度20(AIR)/26(R1・EDU)[2]23(標準)/23〜43(EDU)[1]本体26。腰部3自由度。19自由度の器用ハンドをオプション[3]
腕の可搬約2kg(標準)/約3kg(EDU)、スパン約0.45m[1]
稼働時間約1時間[2]約2時間(9,000mAh)[1]デュアル電池のホットスワップ+自動充電。24時間のライン稼働を想定[3]
計算機単眼(AIR)/双眼カメラ[2]EDUは高性能演算モジュールを選択可[1]NVIDIA Jetson Thor T5000、2,070 TFLOPS[3]
力制御器用ハンドDex3-1(7自由度)をオプション[1]全腕に高精度関節トルクセンサ。亜ミリ精度の組付け[3,4]
価格AIR 4,900ドル/R1 5,900ドル/EDUは要問合せ[2]13,500ドル/EDUは要問合せ[1]非公表(産業向け個別見積)
位置づけ入門・研究研究プラットフォーム工業級。100%車載グレード部品、IP42[4]

三機種は別の問題を解いている

R1 — 二足歩行を安く手に入れる

4,900ドルという価格[2]は、産業用ロボットアーム1本より安い。 27kgという軽さは、実験室で一人が抱えて運べる重さでもある。 一方で稼働は約1時間[2]、腕の可搬は非公表。これは「作業機」ではなく、 歩行制御と全身制御を学ぶための教材、あるいは強化学習の実機検証台である。

G1 — 拡張して研究に使う

G1の特徴は自由度の幅で、標準23に対しEDUは最大43まで拡張できる[1]。 腰と手を足していく構成で、器用ハンドDex3-1は片手7自由度[1]。 腕の可搬は約2〜3kg[1]で、これは日用品の操作研究には足りるが、 工場の部品搬送には足りない。稼働2時間[1]という値も、 データ収集セッションを回す前提の設計だと分かる。

G2 — 工場に置いて24時間動かす

G2で最も重要な仕様は、二足を捨てて車輪にしたことだ[3]。 歩行制御という最も難しく最も壊れやすい部分を外し、残りの資源を腕の力制御に振っている。 全腕の関節トルクセンサと亜ミリ精度の組付け[3,4]、 100%車載グレード部品とIP42[4]、 デュアル電池のホットスワップと自動充電による24時間ライン稼働[3]。 すべて「止まらないこと」への投資である。搭載するJetson Thor T5000は2,070 TFLOPS[3]で、 大きなVLAをオンボードで回すことを前提にしている。

ここから先は編集部の評価

この3機種を並べて分かるのは、2025〜26年のヒューマノイドが「歩行」と「作業」に分岐したことだ。 R1とG1は歩行を研究するための機体で、腕は補助的。G2は作業のための機体で、歩行を放棄している。 両方を同時に高い水準で満たした量産機は、公式仕様を見るかぎりまだない。

調達の観点では、判断はかなり単純になる。学習データの収集や制御研究ならR1かG1で、 差は拡張性(23〜43自由度)と稼働時間。工程に入れて歩留まりを問われるならG2のような車輪型の業務機、 ただし価格は個別見積で、桁がひとつ以上変わる。 「二足歩行のヒューマノイドを工場に入れる」という構成は、公表仕様の範囲ではまだ選択肢に上がってこない。

機種別の登録情報はUnitree G1Unitree R1、 メーカー情報はUnitreeAgiBotの各ページにまとめている。

出典

  1. 1.Unitree G1 製品仕様ページ Unitree Robotics一次情報
  2. 2.Unitree R1 製品仕様ページ Unitree Robotics一次情報
  3. 3.智元精霊G2 発表・製品情報 智元創新(AgiBot)、2025-10-16一次情報
  4. 4.智元精霊G2 製品ページ(工業級・IP42・亜ミリ精度) 智元創新(AgiBot)一次情報
  5. 5.G2 by AgiBot: Specs, Price & Status Humanoid Index(集約サイト。推定値を含むと自ら明記)
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