何が起きたか

OFweek激光網が2026年上半期のレーザーレーダー大手3社の業績比較を報じた。速腾聚創は半年で71.92万台を出荷し、前年同期比169.6%増となった。図達通は45.09万台で同364.8%増と、半年間の出荷台数が前年通年を上回った。

本紙の見方

本紙はこれまで、中国レーザー産業が規模拡大から質的転換の局面に入ったと報じてきた。今回の3社の半年報は、その転換がレーザーレーダー分野で具体的な数字として現れたものとみられる。速腾聚創の71.92万台、図達通の45.09万台という出荷台数は、いずれも前年比で倍以上に拡大しており、ADAS向けを中心に需要が急増していることを示す。一方、禾赛科技のQ2決算は純利益が前年比60%増の7055万元となったが、営業利益は219万元に減少した。新規の戦略成長事業(SGI)が4494万元の収入を計上する一方、6404万元の営業損失を出し、レーザーレーダー事業の利益をほぼ相殺した形だ。 この構造は、本紙が過去に報じた禾赛科技の決算分析と一致する。禾赛はADASからロボット向けへのシフトを進めており、SGI事業はその一環とみられる。しかし、SGIの損失が拡大すれば、短期的な収益性を圧迫する要因になる。本紙は過去記事で、禾赛の焦点がロボット向けレーダーに移っていると指摘したが、今回の決算はその戦略がまだ利益を生む段階にないことを示している。 業界全体では、出荷台数の急増が価格競争を激化させている。禾赛の平均販売価格(ASP)は前年比45%減の約1441元に低下しており、量産効果によるコスト低減が進む一方で、収益性の確保が課題となっている。速腾聚創や図達通も同様の圧力に直面しており、規模拡大と利益率のバランスが今後の焦点になる。 また、本紙がICRA 2026の報道で指摘したように、中国のロボット企業は感知・制御・データの3つの交差点で競争を繰り広げている。レーザーレーダーはその中核部品であり、今回の出荷台数の伸びは、ロボット向け需要の拡大を反映している可能性がある。ただし、ロボット向けはまだADASに比べて規模が小さく、収益貢献は限定的だ。 今後の論点は、SGI事業がいつ黒字化するか、また価格競争の中で各社がどう収益性を維持するかである。特に禾赛の営業利益の減少は、規模拡大の陰で利益率が低下していることを示唆しており、次期決算で改善が見られるかが注目される。詳細は原典を参照されたい。

なぜ重要か

レーザーレーダー大手3社の業績は、ADASからロボットへの需要シフトと価格競争の激化を同時に示している。禾赛の営業利益の減少は、新規事業への投資が短期的な収益を圧迫するリスクを浮き彫りにし、業界全体の収益性の行方を占う材料となる。