何が起きたか
OFweek激光網が2026年8月18日、禾赛科技の2026年第二四半期決算を報じた。
本紙の見方
禾赛科技の2026年Q2決算は、レーザーレーダー事業の拡大と新規事業SGIの立ち上げが交差する局面を示している。出荷台数は62.83万台と前年比78.4%増、うちADAS向け48.59万台(同60.1%増)、ロボット向け14.24万台(同193.4%増)と、特にロボット向けが急成長した。しかし、売上高は8.61億元(同21.9%増)と出荷の伸びに比べて鈍く、平均販売価格の下落が影響している。本紙が過去に報じた禾赛、速腾聚創、図達通の半年報を横比較では、速腾聚創の出荷71.92万台(前年比169.6%増)と比較すると、禾赛の出荷規模はやや下回るが、ロボット向けの伸び率は際立つ。 注目すべきは、SGI(戦略成長事業)が初めて収益を計上した点だ。SGIはロボット動力モジュールとKosmo空間知能プラットフォームで構成され、Q2に4494万元の収益(総収益の約5.2%)を上げたが、営業損失は6404万元に達し、レーザーレーダー事業の営業利益6624万元をほぼ相殺した。この結果、全体の営業利益は219万元(前年比90.4%減)にまで縮小した。純利益が7055万元と増加したのは、利息収入5895万元や投資収益3657万元などの営業外項目によるもので、本業の収益性は依然として脆弱だ。 本紙の過去記事禾赛科技、Q2決算発表へ 300万台出荷目標の焦点はロボット向けレーダーで指摘した通り、禾赛はADASからロボット向けへのシフトを進めており、今回のSGIの収益化はその戦略の具体化と言える。ただし、SGIの収益はまだ初期段階で、2026年のガイダンスは2億~3億元(当初1億元から上方修正)とされるが、2027年に約1億ドル(約140億円)の収益と損益分岐点を目指すという。 業界構造への含意として、禾赛がロボット動力モジュールをSharpaに供給している点は、レーザーレーダー企業が単なるセンサー供給から、ロボットの駆動系など周辺部品へ事業を拡大する動きを示す。これは、中国レーザー産業、上場・独立ブランド化で質的転換へで報じた「量産能力と技術の独自性」への焦点と符合する。 未確定の論点としては、SGIの収益が動力モジュールに偏っており、Kosmoの収益化は2026年Q3以降と見込まれる。また、レーザーレーダーの平均販売価格下落が続く中で、コスト削減が価格下落に追いつくかが今後の焦点だ。詳細な内訳や今後の見通しについては、原典(OFweek激光網の記事)を参照されたい。
なぜ重要か
禾赛科技の決算は、レーザーレーダー企業がセンサー事業の成熟期に差し掛かり、新たな成長軸を模索する段階にあることを示す。SGIの赤字拡大は短期的な収益圧迫要因だが、ロボット向け需要の高まりを捉えた戦略転換の成否が、今後の業界再編の行方を左右する。