何が起きたか

Association for Advancing Automation(A3)によると、北米企業の2026年第3四半期のロボット受注は10,989台、総額7億2,350万ドルだった。前年同期比で台数は24.8%、金額は26.1%増加し、A3は同四半期を2026年で最も強い四半期とした。2026年1〜9月の累計は28,984台、約18億9,000万ドルで、前年同期比では台数が9.6%、金額が13.3%増えた。

本紙の見方

第3四半期の受注は台数、金額ともに前年同期を上回り、1〜9月累計も前年同期比で増加した。ただし、この数字はロボットの受注であり、納入や稼働開始を示すものではない。受注額の伸びが台数の伸びを上回ったことも確認できるが、提示された資料には機種別の価格や構成がないため、単価上昇など特定の要因に結びつけることはできない。 業種別の動きは一様ではない。自動車メーカー向けは上期の減少から第3四半期に前年同期比7.5%増へ転じた一方、自動車部品サプライヤー向けは90.4%増だった。半導体・電子機器・フォトニクス向けも97.6%増えたが、その他の業種の合計は0.5%増にとどまり、食品・消費財向けは23.7%減だった。全体の伸びだけでは需要の広がりを測れず、増加を支えた業種と、横ばい・減少した領域を分けて見る必要がある。 本紙が伝えたA3、北米のロボット受注が第2四半期に増加と発表では、第2四半期の受注は8,940台だった。第3四半期は10,989台となったが、これは季節調整などを加えた比較ではなく、各四半期の公表台数を並べたものだ。前年の年間実績を扱った2025年の北米ロボット受注が6.6%増、36,766台にとも対象期間が異なるため、累計の伸びを年間の着地に読み替えることはできない。 受注の伸びが自動車部品や半導体関連など特定業種に偏って続くのか、他業種へ広がるのかが次の確認点となる。資料には業種別の受注台数や受注額の内訳、受注後の納入・稼働状況は示されていない。受注の増加が実際の導入につながる度合いと、増加した業種でどの用途・機種が選ばれたかは、この数値だけでは判断できない。詳細は原典を参照されたい。

なぜ重要か

A3が示す受注では、自動車部品サプライヤー向けが90.4%増えた一方、食品・消費財向けは23.7%減り、業種ごとに需要の向きが異なる。ロボット関連企業にとって、北米全体の受注増だけでなく、どの業種の受注が伸びたかを見極める材料となる。ただし、受注は納入・稼働台数とは異なる。