何が起きたか
The Robot Reportは2026-09-24、Epson Robotsが6軸ロボットラインを拡大し、新たにAX6協働ロボットを発表したと報じた。AX6は900mmのリーチと最大6kgの可搬重量を持ち、RC-A1010コントローラーを備える。
本紙の見方
今回の焦点は、エプソンが既存のSCARAロボット中心の強みを残しながら、協働ロボットまで製品帯を広げた点にある。AX6は900mmのリーチ、最大6kgの可搬重量、RC-A1010コントローラー、ノーコード対応という組み合わせで、導入時のプログラミング負荷を下げる設計だと読める。一方で、これは新たな製造能力の追加というより、用途のすき間を埋めるライン拡張である。今回の発表は、既存の産業用ロボットを置き換える話ではなく、作業者近接や省スペースの現場に対応するための選択肢を増やす動きとして位置づけるのが妥当である。 エプソン、新型SCARAロボットT3を発表では、同社が組み込みコントローラーを備えたSCARAロボットを打ち出していた。今回のAX6は、その延長線上でコントローラー一体型・運用簡素化という方向を協働ロボット側へ広げた形だとみられる。つまり、単独の新機種発表というより、共通プラットフォーム上で適用領域を横に広げる構図である。これにより、エレクトロニクスや医療機器など精密組立・搬送の現場で、従来の高速・高精度ロボットと、協働前提のロボットを使い分ける余地が増す可能性がある。 業界構造で見ると、争点は性能の優位だけではなく、立ち上げ時間と現場への組み込みやすさに移る。ノーコードを前面に出す製品は、ロボット導入に必要な技能の壁を下げる一方で、実際の可用性は安全性評価やライン設計に左右される。したがって、AX6の評価では、対応できる作業領域、実際の設定工数、既存ラインとの接続方法を確認する必要がある。詳細は原典を参照されたい。
なぜ重要か
エプソン自身は、AX6について「人と並んで動ける」協働ロボットとして位置づけている。省スペース現場や作業者近接の工程で、従来の安全柵前提の運用と比べて導入条件が変わる可能性があるためである。
日本への影響
日本では、精密組立や搬送を担う製造現場で、SCARAや協働ロボットをどう使い分けるかが論点になりやすい。エプソンがSCARAに加えてAX6を示したことで、国内の装置メーカーや現場側には、ノーコード対応と安全評価を前提にした導入設計が一段と重要になるとみられる。