何が起きたか
市場調査会社アックスタイムズ株式会社(大阪府大阪市中央区、代表取締役:橋本規宏)は、フィジカルAI領域のハードウェア技術に関する調査報告書を発表した。2025年の世界市場規模として、乗用車・ロボタクシーが1兆8,000億円、ヒューマノイドロボットが500億円、四足歩行ロボットが160億円、搬送ロボットが100億円、建設機械が40億円、農業機械が10億円と推計している。
詳細
調査報告書の正式名称は「フィジカルAIの技術・市場・政策&グローバル事例調査 2026年版[No.2 ハードウェア編]」。同社はロボットや自動運転などフィジカルAI領域におけるハードウェア技術の市場・シェア・用途・企業について体系的な調査を行い、報告書にまとめた。
Key Facts
| アックスタイムズはフィジカルAI領域のハードウェア技術に関する調査報告書を発表した。 | [1] |
本紙の見方
今回の調査報告書は、フィジカルAIのハードウェア分野に焦点を当て、市場規模をカテゴリー別に推計した点で特徴的だ。特に乗用車・ロボタクシーが1兆8,000億円と突出しており、全体の約9割を占める計算になる(1兆8,000億円 ÷ 約1兆9,810億円 ≒ 91%)。この数字は、フィジカルAIの商業化がまず移動体(自動運転車両)で進んでいることを示唆している。一方、ヒューマノイドロボットは500億円とまだ小さく、四足歩行ロボット(160億円)や搬送ロボット(100億円)と合わせても1,000億円に満たない。この規模感は、ロボット分野が黎明期にあることを反映しており、今後の成長余地が大きいとみられる。 本紙の過去報道との接続はないが、業界構造への含意として、市場調査会社がこの領域に参入していること自体が、フィジカルAIが投資対象として成熟しつつある証左と言える。調査報告書が「ハードウェア編」として発行されている点も注目に値する。ソフトウェアやAIモデルだけでなく、センサー、アクチュエーター、計算基盤などのハードウェアが市場形成の鍵を握るという認識が広がっていることを示す。 未確定の論点としては、調査の詳細な方法論(サンプル数、定義、推計手法)が公開されていないため、数値の信頼性を検証できない。また、カテゴリーの境界(例えば、乗用車とロボタクシーの区別、建設機械と農業機械の範囲)が不明確で、今後の報告書で定義が明確化されるかが焦点になる。さらに、2026年版と銘打ちながら2025年の市場規模を推計している点から、将来予測(2026年以降)が含まれている可能性もあり、その予測の根拠が確認されるべきだ。
なぜ重要か
フィジカルAIの市場規模がカテゴリー別に初めて体系的に示されたことで、投資家や企業は市場の現状と成長性を定量的に把握できる。特に、自動運転車両が市場の大半を占めるという構造は、今後の技術開発や規制整備の優先順位に影響を与える可能性がある。