何が起きたか
36Krが2026年5月10日、Yingkeの于逸南氏の独占インタビューを報じた。
本紙の見方
36Krが報じた于逸南氏の「長征の第一歩」という発言は、中国ロボット産業の現状を象徴するものだ。Crunchbaseのデータによれば、2026年は中国のロボット企業への投資が過去最高を記録しており、5月中旬までに176件の取引で56億ドルを調達した。これは2021年通年の水準に匹敵し、2025年通年の43億ドルをすでに上回る。こうした資金流入は、複数のスタートアップがIPOを果たす中で起きており、まさに「長征」の途上にあると言える。 本紙はこれまで、Unitreeの上場後の株価下落やIPO初日の45%下落を報じてきた。Unitreeは2025年に売上高を4倍超の17億元に拡大したが、調整後第1四半期利益は約53%減の約4000万元に落ち込んだ。創業者の王興興氏も工場での広範な導入は時期尚早と認めており、期待と現実のギャップが浮き彫りになっている。于氏の「第一歩」という表現は、こうした業界の過熱感を踏まえた自制とも読める。 また、ボストン・ダイナミクスがAtlasの頭部をモジュール化するなど、技術進歩は速い。しかし、量産と収益化はまだ道半ばだ。Yingkeの調達が「業界最大」とされる規模であるなら、その使途が量産能力か技術開発かが焦点になる。詳細は原典を参照されたい。
なぜ重要か
中国ロボット産業は記録的な資金調達とIPOラッシュの只中にあるが、Unitreeの株価下落が示すように、市場の期待と実態の乖離が顕在化している。于氏の発言は、業界のリーダーが「まだ始まったばかり」と認識していることを示唆し、投資家は短期的な成果よりも長期的な歩みを注視する必要がある。