何が起きたか
宇樹科技の科創板上場(2026年8月19日)に伴い、同社の上肢諧波減速機の主力供給元である绿的谐波が市場の焦点となっている。绿的谐波はロボット向け諧波減速機で約70%の市占率を持つとされ、宇樹科技の上場でロボット関連株への関心が高まる中、同社の評価額は約700億元に達する可能性があると報じられた。
本紙の見方
宇樹科技の上場は、ヒューマノイドロボット産業における「ノックアウトステージ」への移行を象徴する出来事である。本紙が既に指摘したように、競争の焦点はハードウェア開発から実世界データの収集と量産能力へ移行している。その中で、绿的谐波のような部品供給企業の存在感が増している。 本紙の過去報道では、ヒューマノイドは「ノックアウトステージ」へ 36Krが指摘、競争の構図を本紙が考察(2026年9月1日)で、中国勢の量産・データ基盤への投資と米国勢のモジュール化戦略を対比した。また、宇樹科技、科創板に上場 初日時価総額4449億元に達するも4日で2439億元へ(2026年8月29日)では、宇樹科技の株価急落を報じた。これらの文脈から、绿的谐波の評価額約700億元という数字は、宇樹科技の時価総額変動(4449億元→2439億元)と比較すると、市場が部品サプライヤーに過大な期待を抱いている可能性を示唆する。 绿的谐波の市占率約70%という数字は、ロボット用減速機市場における寡占状態を示す。しかし、この市場は競争が激化しており、他社の参入や技術革新によりシェアが変動する可能性がある。特に、中国では部品の内製化圧力が高まっており、宇樹科技自身が減速機の内製化を進める可能性も否定できない。 また、本紙の過去報道中国の真空熱処理設備、国内企業の参入加速 航空・ロボット向け部品の性能向上に寄与(2026年9月1日)で指摘したように、部品の性能向上には熱処理技術が重要であり、減速機の耐久性や精度に直結する。绿的谐波がこのような技術投資を継続できるかが、長期的な競争力の鍵となる。 今後確認すべき点は、第一に、绿的谐波の実際の売上高と利益率、第二に、宇樹科技以外の顧客への供給状況、第三に、減速機の内製化や新規参入による市占率の変化である。これらの点が明らかになれば、绿的谐波の評価の妥当性を判断できるだろう。
なぜ重要か
宇樹科技の上場は、ヒューマノイドロボット産業のサプライチェーンにおける部品供給企業の重要性を浮き彫りにした。绿的谐波のような部品メーカーの評価は、ロボット産業全体の成長期待を反映しており、投資家にとっては市場の過熱感を測る指標となる。
日本への影響
日本のロボット部品産業にとって、中国の部品サプライヤーの台頭は競争圧力となる。特に、減速機分野では日本の企業が強みを持つが、绿的谐波の低価格戦略や量産能力が市場シェアを侵食する可能性がある。