何が起きたか

ステランティスジャパンは2026年11月3日、プジョー「308」と「308 SW」に1.5Lクリーンディーゼル「BlueHDi」搭載モデルを追加し、全国の正規ディーラーで発売した。response.jpによると、価格は308 GT BlueHDiが489万円、308 SW GT BlueHDiが499万円である。搭載エンジンは最高出力96kW(130ps)/3750rpm、最大トルク300Nm/1750rpmで、8速オートマチックトランスミッションと組み合わせる。

本紙の見方

今回の動きの軸は、電動化を掲げる新機能の追加ではなく、308の選択肢にディーゼルを戻した点にある。response.jpの記事によれば、308シリーズは2024年にディーゼル設定を終え、その後はハイブリッドを展開していた。今回の再導入で、同じ車系の中にハイブリッドとディーゼルが並ぶ。どちらか一方への全面移行ではなく、異なるパワートレインを併売する商品構成への変更と読める。 価格は308が489万円、308 SWが499万円で、車体形状の異なる2車種をいずれもGT BlueHDiとして設定した。差額は10万円である。つまり今回の発表は、ディーゼルの復活だけでなく、ハッチバックとステーションワゴンの双方に同じエンジン系統を用意する編成でもある。一方、価格差だけから装備や採算の違いまでは判断できない。 本紙が2026年10月20日に報じたパリモーターショーで欧州メーカーがEVコンセプト披露は、欧州メーカーによる電気自動車のコンセプトを扱った。今回の308は量産車の販売ラインアップに関する話であり、コンセプト提示と販売中の車種構成は別の段階にある。EVの提案が続く一方で、プジョーは308にディーゼルを戻す。この並存は、少なくとも同社の308の商品設計では、電動化と既存の内燃機関を単純な置き換えとして扱っていないことを示す。 同記事は、再導入の背景としてディーゼルのトルクや長距離走行時の乗り味を求める声が寄せられたと伝えている。ただし、販売台数の目標や実績、ハイブリッドとの販売構成、燃費・排出ガスの数値は示していない。今後は、再導入の説明と実際の販売構成がどう対応するか、また308と308 SWのどちらに需要が集まるかが確認点となる。これらが分からない段階では、今回の追加を市場全体のディーゼル回帰と一般化することはできない。

なぜ重要か

ステランティスジャパンは、308シリーズでハイブリッドに加えて1.5Lディーゼル車も販売する構成を取った。ディーゼルの復活が、ハッチバックとステーションワゴンの両方に及ぶため、購入者は車体形状だけでなくパワートレインも含めて選べるが、販売構成への影響は今後の実績で確かめる必要がある。