何が起きたか
Reutersは2026年10月31日、The Informationの報道として、Metaが中国企業Fourierとヒューマノイドの試作機を開発したと伝えた。The Informationは、関係者の話として、製作に3カ月かかり、Metaは2台目の開発を進めていると報じた。報道によると、Metaはこれらの機体を販売する計画はないとしている。
本紙の見方
今回の報道で焦点となるのは、Metaがヒューマノイドを自社単独で開発したという話ではなく、Fourierと試作機を製作し、2台目にも取り組んでいるという協業の形である。製作期間は3カ月とされるが、どの工程を両社が分担したのか、機体の仕様や試験内容は示されていない。したがって、短期間での製作を量産力や製品化の速度に読み替えることはできない。また、販売予定がないという報道は、少なくとも今回言及された機体の扱いを示すにとどまり、Metaのロボット事業全体の方針までは確定しない。 本紙が扱ったMaxinsights、Physical AI向けデータ基盤の拡大に3000万ドルを調達では、実世界映像の収集・モデル利用可能化や触覚取得機器が取り上げられた。今回の報道はロボット本体の試作に関するものであり、データ基盤の構築とは異なる工程を示す。ただし、両社の開発でどのようなデータを使ったか、製作後に学習や評価へどう接続したかは報道されておらず、両事例を一続きの開発体制とみなす根拠はない。 産業構造上は、ロボット企業との協業が、完成品の販売ではなく試作段階での開発手段として使われた可能性を示す一方、設計、部品調達、制御ソフト、知的財産の分担は分からない。Reutersは報道内容を直ちに検証できなかったとしており、現時点では関係者の話に基づく報道として扱う必要がある。次に確認すべきなのは、2台目の仕様と進捗、Fourierが担う作業範囲、試作機の用途、販売しないとする対象の範囲である。これらが示されない限り、今回の協業が研究用の試作にとどまるのか、別の形で継続するのかは判断できない。
なぜ重要か
報道が正しければ、MetaとFourierの協業は、販売を前提としない試作機の開発として進められている。製作期間や2台目への着手は伝えられている一方、役割分担や機体の用途は示されておらず、協業の範囲を評価するには追加情報が必要だ。