何が起きたか

response.jpは2026年10月28日、スマートがパリモーターショー2026で新型コンパクトEV「#2」を世界初公開したと報じた。欧州向けの「ピュア」は1万9990ユーロ(約360万円)からで、WLTP複合モードの航続距離は最大290kmの目標値とされる。車体の全長は2746mmで、型式認証の取得手続き中だという。

本紙の見方

本紙の見方では、今回の焦点は、スマートの2人乗り車の考え方を残しながら、電動車としてどの機能を小さな車体にまとめたかにある。報道された仕様では、後輪駆動、床下のバッテリー、急速充電、外部給電、運転支援機能が一台に組み込まれている。したがって、単に車体を小さくした商品というより、限られた寸法の中で走行、充電、安全支援を成立させる設計が問われる車種と読める。ただし、各機能の実走行時の性能や装備条件は、報道内容だけでは比較できない。 二つ目の論点は、価格と航続距離の読み方だ。1万9990ユーロは「ピュア」の開始価格であり、他グレードやオプションを含めた価格帯全体を示す数字ではない。また、最大290kmはWLTP複合モードの目標値で、認証済みの実績値とは区別が必要だ。価格だけを取り出して「安い」と評価したり、目標航続距離を実用時の走行距離として扱ったりすると、購入者が比較すべき条件を見誤る。グレード別の装備と、認証後に確定する航続距離がそろって初めて、車両としての価値を具体的に判断できる。 三つ目は、発表と販売開始の間に残る手続きである。response.jpの報道では型式認証の取得中とされ、納車は認証完了後の予定だが、認証の完了時期や納車開始時期は示されていない。したがって、現時点で確認できるのは車両の公開と欧州向け価格などであり、販売の具体的な時期や地域別の展開まで確定したとはいえない。日本市場についても、報道には導入計画が記されていないため、過去の販売状況から再導入を推定することはできない。今後確認すべき点は、認証後の航続距離、価格と装備の確定内容、納車時期、販売地域である。詳細は原典を参照されたい。

なぜ重要か

報道された価格は欧州向け「ピュア」の開始価格で、航続距離は最大290kmの目標値であるため、購入者にとっては価格と認証後の性能を同じ条件で確認できるかが判断材料になる。型式認証が取得手続き中とされることから、公開段階の仕様と実際の納車時期は分けて見る必要がある。