何が起きたか
NVIDIAは2026年8月28日、全長25cm・重さ780gの小型ロボット「Microduck」を発表した。価格は399ドルで、予約注文を受け付け、クリスマス前に出荷予定としている。本製品は、NVIDIAが129億ドルで買収した企業がPollen Roboticsを買収したことに関連するとみられる。
詳細
Microduckは、15自由度、前面カメラ、8x8 LiDAR、2つのIMU、マイク、スピーカー、NFC、Wi-Fi、Bluetoothを搭載する。箱から出してすぐに、歩行、着座、しゃがみ、ローラースケート、関節式のくちばしでの物体把持、転倒からの自己復帰が可能。ゲームコントローラーでの操作、アクセサリーやNFCタグ付きオブジェクトの接続、自律行動の実行、複数台でのレースやサッカーに対応する。ソフトウェアは完全にオープンソース。
Key Facts
| NVIDIAは2026年8月28日、小型ロボット「Microduck」を発表した。 | [1] |
| Microduckは全長25cm、重さ780gで、価格は399ドル。 | [1] |
本紙の見方
今回の発表は、NVIDIAがフィジカルAI分野で進める垂直統合戦略の一環とみられる。Microduckは25cm・780gという小型サイズでありながら、15自由度、8x8 LiDAR、2つのIMUなど、ロボット研究に必要なセンサー類をほぼ一式搭載する。価格を399ドルに抑え、ソフトウェアを完全オープンソースにした点は、開発者や研究者の間での普及を狙ったものと解釈できる。 本紙が既報の通り、NVIDIAは2026年8月31日に自動運転向けの「Omniverse NuRec」を発表し、車種横断で認識スタックを拡張するNuRecを打ち出している。また、オープンな世界モデル「Cosmos 3」を2026年8月6日に発表し、フィジカルAI向けの基盤モデルを整備している。Microduckはこうしたソフトウェア基盤を実際のロボットで検証するためのハードウェアプラットフォームとして位置づけられる可能性がある。 Microduckの特徴は、単なる玩具ではなく、研究用プラットフォームとしての設計だ。NFCタグやアクセサリーの接続、複数台での連携(レースやサッカー)は、マルチエージェント研究やヒューマンロボットインタラクションの実験を容易にする。また、ソフトウェアがオープンソースであることは、コミュニティ主導の開発を促し、NVIDIAのエコシステムへの取り込みを狙ったものとみられる。 一方で、今回の発表はIEEE Spectrumのビデオコラムで紹介されたものであり、NVIDIAの公式発表ではない。製品の詳細な仕様や出荷時期は、予約ページなどで確認する必要がある。また、129億ドルの買収がMicroduckとどのように関連するかは明らかでなく、今後の情報が待たれる。
なぜ重要か
NVIDIAが低価格のオープンソースロボットを投入したことは、ロボット研究の参入障壁を下げる可能性がある。開発者や研究者が手頃な価格で実機を入手し、NVIDIAのソフトウェアスタックと組み合わせることで、フィジカルAIの実証実験が加速するかもしれない。