何が起きたか
日産自動車は2026年11月5日、ミニバン「セレナ」の一部仕様変更を行い、価格を278万9600円からとして発売した。最上級グレード「LUXION」は従来モデルから20万1300円値下げし、479万7100円とした。発売35周年を記念する特別仕様車「Black Edition」も期間限定で発売する。
本紙の見方
「LUXION」の値下げは20万1300円だが、同時にホットプラスパッケージとクリアビューパッケージを標準装備にしている。したがって、価格変更だけでなく装備構成も含めて改定された商品であり、価格差をそのまま同一仕様の値下げとみなすことはできない。装備を含めた価格設定を、上級グレードの選択にどう結びつけるかが今回の変更の読みどころだ。 一方、改良内容はグレードごとに異なる。「LUXION」では寒冷時や視界に関わるパッケージを標準化し、「ハイウェイスターV」ではアダプティブLEDヘッドライトシステムを標準化した。運転支援技術では「プロパイロット2.0」を継続搭載する。これらは、既存車種の装備をグレード単位で組み替える改良であり、運転判断の仕組み自体を更新したとの発表ではない。 本紙が扱った日産次世代ProPILOTにヴァレオとWayveは、次世代運転支援技術に関する報道だ。今回のセレナ改良で公表されたのは、現行モデルの装備と価格の変更であり、両者を同一の技術導入として扱うことはできない。車種ごとの商品改良と次世代システムの開発は、異なる時間軸の動きとして確認する必要がある。 「Black Edition」はe-POWERとe-4ORCEの各ハイウェイスターVをベースにし、専用色や内外装の変更で既存グレードとの差を設けた。これは新たな駆動方式の追加ではなく、既存の仕様を特別仕様車として展開するものだ。期間限定の販売期間や販売台数、各仕様の価格は提示された発表内容から確認できず、今後は販売条件と、標準装備の変更が各グレードの価格差にどう反映されるかが確認点となる。
なぜ重要か
「LUXION」は価格を20万1300円引き下げる一方、ホットプラスパッケージとクリアビューパッケージを標準装備にしたため、購入者にとっては価格と装備を合わせた比較が必要になる。特別仕様車は2種類の駆動方式をベースに設定されており、販売期間や台数が示されていない現時点では、選択肢の追加として把握できる範囲にとどまる。