何が起きたか

ナブテスコは2026年9月30日、コーポレート・ベンチャー・キャピタルのNabtesco Technology Venturesを通じて、LOMBY株式会社へ出資したと発表した。LOMBYは自動配送ロボットおよびラストマイル配送サービスを開発する企業で、主力製品「LM-A」は道路交通法上の「遠隔操作型小型車」として届出を行い、遠隔監視体制のもとで歩道等を走行する。ナブテスコは、LOMBY向けに米国WiBotic社製のワイヤレス充電システムを供給してきた既存関係があると説明している。

詳細

ナブテスコは、今回の出資について、LOMBYの事業拡大を支援するものだとしている。LOMBYはロボティクスとAIを活用した屋外自律走行モビリティを開発するスタートアップで、現在は一部地域で商用運行を開始している。将来的には、配送分野に加えて人の移動支援サービスへの展開も視野に入れるとしている。 ナブテスコは本出資を通じて、自動配送ロボット市場や関連インフラに関する知見の獲得を進めるとしている。また、LOMBYとの連携による新たな事業機会やシナジーの創出も検討するとしている。LOMBYの会社概要として、2022年4月設立、本社所在地は東京都品川区東品川2丁目2-33 Nビル5Fとされている。

Key Facts

ナブテスコは2026年9月30日、Nabtesco Technology Venturesを通じてLOMBY株式会社へ出資したと発表した。[1]
LOMBYの主力製品「LM-A」は、道路交通法上の「遠隔操作型小型車」として所要の届出を行い、遠隔監視体制のもと歩道等を走行する自律走行ロボットである。[1]
ナブテスコはこれまで、LOMBYの配送ロボット向けに米国WiBotic社製のワイヤレス充電システムを供給してきたとしている。[1]
LOMBYは現在、一部地域において商用運行を開始している。[1]
LOMBYは2022年4月設立で、本社所在地は東京都品川区東品川2丁目2-33 Nビル5Fである。[1]

本紙の見方

今回の出資は、単なる資本参加というより、既存の部材・インフラ供給関係を持つ相手への関与を深める動きである点が新しい。ナブテスコはLOMBY向けに米国WiBotic社製のワイヤレス充電システムを供給してきたと明らかにしており、今回の出資はその延長線上にある。一方で、LOMBY側の事業そのものは、自動配送ロボット「LM-A」を一部地域で商用運行させている段階であり、既に実運用が始まっている案件への支援である点が特徴だ。投資先が実運用の現場を持つかどうかは、単なる技術評価ではなく、量産・保守・充電・遠隔監視まで含む運用知見の獲得に結びつくかが焦点になる。 本紙の関連記事である株探がフィジカルAIとロボット部品6銘柄を特集は、精密減速機やモーター、ベアリング、センサー、ケーブルなどの部材に注目していた。今回のナブテスコの動きは、そうした部材論をさらに一歩進め、ロボット本体の動作だけでなく、ワイヤレス充電という運用インフラまで含めた接点を持つ点に意味があるとみられる。つまり、フィジカルAI関連の競争は、機体性能だけでなく、給電、遠隔監視、歩道走行の制度対応といった運用設計の積み上げで差がつきやすい構造を示している。ナブテスコにとっては、減速機など従来の機械要素だけでなく、屋外自律走行モビリティの周辺技術に接続する布石となる。 もっとも、現時点で公表されているのは出資の事実と既存の供給関係であり、出資額、出資比率、LOMBYの商用運行地域の詳細、LM-Aの台数や運行規模は開示されていない。次に確認すべきなのは、出資後にナブテスコがどの機能領域で関与を深めるのか、ワイヤレス充電以外の接点があるのか、そしてLOMBYが配送以外の用途に展開する際にどの制度要件や運用条件がボトルネックになるかである。

なぜ重要か

ナブテスコは、LOMBY向けに米国WiBotic社製のワイヤレス充電システムを供給してきたと説明しており、今回の出資はその供給関係を資本面でも補強する動きである。ロボット本体の性能だけでなく、充電と遠隔監視を含む運用基盤に関与する余地があるため、機体部品メーカーにとっても事業領域の捉え方が変わる可能性がある。

日本への影響

日本企業にとっては、精密減速機や周辺部材だけでなく、屋外自律走行ロボットの給電・監視・法規対応まで含む運用基盤にどう関与するかが論点になりうる。とくにナブテスコのように既存部材供給からCVC出資まで踏み込む例は、機械部品メーカーが自動配送ロボットの実運用側に近づく動きとして受け止められる。