何が起きたか
国際ロボット連盟(IFR)が2024-09-24、中国の工場で稼働するロボットが170万台に達したと報じた。掲載された抜粋では、これ以上の内訳や前提条件は示されていない。
本紙の見方
IFRが中国の工場で稼働するロボット台数を170万台とした点は、中国の製造現場における自動化の規模を示す材料として読むべきだ。ただし、今回の公開抜粋だけでは、その170万台がどの業種にどれだけ分布しているのか、協働ロボットと産業用ロボットの比率はどうか、更新需要と新規導入のどちらが押し上げたのかは分からない。したがって、数字そのものよりも、IFRが継続的にこうした統計を公表していること自体が、各国の製造業比較で中国を測る基準になっている点が重要である。 一般に、ロボット台数の統計は、ロボット本体の出荷だけでなく、制御機器、減速機、サーボ、ビジョン、システムインテグレーションまで含む供給網の厚みを映しやすい。中国で170万台という規模が示されれば、部材の国産化率、保守部品の供給体制、工場側の更新サイクルが競争力の焦点になるとみられるが、この抜粋ではそこまで踏み込めない。価格面でも、ロボット本体の単価だけでなく、導入後の立ち上げコストや稼働率が採算を左右するため、単純な台数比較は十分ではない。 今後確認すべき点は3つある。第一に、170万台という数字の集計方法である。第二に、用途別・業種別の内訳である。第三に、中国の工場内での新規導入と更新需要の比率である。詳細は原典を参照されたい。
なぜ重要か
中国の工場で稼働するロボット台数が170万台とされるなら、製造設備、保守、部材供給の需要を考える際の前提になる。だが、この抜粋では内訳がなく、政策や投資判断に使うには追加確認が必要である。