何が起きたか
米ヒューマノイド企業Figureは2026年7月8日、取締役会の承認なしに行われる株式譲渡は無効であり、帳簿上認識されないとする声明を発表した。同社は二次市場プラットフォームとしてForge Global、EquityZen、Unicorns Exchangeの3社を、売り手としてAudeo Venturesを名指しし、未承認の譲渡を試みたとしている。声明では、これらのプラットフォームがFigureによる承認を誤って表示する可能性があるとし、投資家に法的リスクを警告している。
詳細
Figureの声明は、優先株・普通株を問わず、株主契約、従業員株式プラン、定款に含まれる譲渡制限が適用され、Figure株を保有するSPVや投資ファンドの持分譲渡などの「上流」譲渡にも及ぶと説明。取締役会の明示的な承認がない限り、いかなる譲渡も無効とし、帳簿に記録されないとしている。また、オンラインの二次市場プラットフォームを通じた直接売買、先渡契約、トークン化証券などの仕組みによる売却提案は、詐欺の可能性があると警告。Figureは未承認の譲渡を無効化し、適用法に基づく法的措置を取る権利を留保するとした。確認の問い合わせ先としてlegal@figure.aiを案内している。
Key Facts
| Figureは2026年7月8日、取締役会の承認なしの株式譲渡は無効とし、帳簿上認識されないとする声明を発表した。 | [1] |
| FigureはForge Global、EquityZen、Unicorns Exchangeの3つの二次市場プラットフォームが未承認の譲渡を試みたとしている。 | [1] |
| FigureはAudeo Venturesが未承認の譲渡を試みた売り手であるとしている。 | [1] |
| Figureは、未承認の譲渡は投資家が株主として認識されず、投資を失い、法的責任にさらされるリスクがあると警告している。 | [1] |
| Figureは、二次市場プラットフォームがFigureによる承認を誤って表示する可能性があると述べている。 | [1] |
本紙の見方
Figureが2026年7月8日に発表した声明は、未上場企業の株式が二次市場で流通する際の典型的な問題を浮き彫りにした。同社はForge Global、EquityZen、Unicorns Exchangeという主要な二次市場プラットフォームと、売り手としてAudeo Venturesを名指しし、取締役会の承認なしの譲渡は無効であると宣言した。この動きは、Figureが自社の株式の帰属先を厳格に管理し、投資家基盤を統制下に置こうとする姿勢の表れとみられる。 本紙が2026年7月20日に報じた通り、Figureは以前から二次市場での不正売買に注意を促していたが、今回の声明は特定のプラットフォームと売り手を明示した点で一歩踏み込んだ。これは、未承認の譲渡が実際に発生しているか、またはその兆候があることを示唆する。Figureが「上流」譲渡、すなわちSPVや投資ファンドの持分譲渡にも制限を適用すると明言したのは、間接的な投資スキームを通じて株式が流通する経路を封じる狙いがあると解釈できる。 この問題は、ヒューマノイド業界の資金調達環境と密接に関連する。本紙が2026年5月19日に報じた通り、商用ヒューマノイド市場は2025年に推定9億ドルの売上に対し、資金調達額はその4〜5倍に達しており、市場の未成熟さが指摘されている。Figureは2025年9月16日にReutersが報じた評価額390億ドルの資金調達ラウンドを実施しており、投資家の関心が高い一方で、株式の流動性を巡る混乱が生じやすい状況にある。 今回の声明は、未上場企業が二次市場での株式流通をどのように管理するかという業界全体の課題を浮き彫りにした。Figureは法的措置を取る権利を留保しており、今後の対応が注目される。一方で、二次市場プラットフォーム側の反応や、実際に未承認の譲渡がどの程度行われたのかは明らかになっていない。投資家は、Figureが承認した経路以外での株式取得には慎重になるべきであり、今後の開示情報を注視する必要がある。
なぜ重要か
この声明は、急成長するヒューマノイド企業への投資を検討する際に、株式の取得経路の正当性を確認することの重要性を示している。未承認の譲渡は投資家の権利を損なう可能性があり、Figureのような注目企業では特に注意が必要である。