何が起きたか

ドイツ航空宇宙センター(DLR)の研究チームは、弾性アクチュエータを搭載した4脚ロボット「bert」において、モデルフリーの制御器を実機上で直接学習する手法を提案し、高速な歩行を実現した。この成果は、2022年9月15日にarXivに公開された論文「Learning to Exploit Elastic Actuators for Quadruped Locomotion」で発表された。

詳細

従来の研究では、弾性アクチュエータを備えた脚式ロボットの制御には、大規模なモデリングとシミュレーションによる最適制御器の設計が行われてきた。しかし、本研究では、実機上でモデルフリーの制御器を直接学習するアプローチを採用した。具体的には、まず中央パターン発生器(CPG)によって歩容を合成し、そのパラメータを最適化して開ループ制御器を迅速に得る。その後、強化学習を用いて閉ループ制御に拡張し、CPGの上に修正動作を学習させる。 この手法をDLRの弾性4脚ロボット「bert」で評価した結果、トロットとプロンキングの歩容を学習でき、弾性アクチュエータのダイナミクスを活用することが自然に出現した。特に、bert史上最速の歩行が記録された。学習プロセス全体は実機上で1.5時間以内に完了し、自然な外観の歩容が得られた。

Key Facts

DLRの研究チームが弾性アクチュエータ搭載4脚ロボット「bert」でモデルフリー学習による高速歩行を実現した。[1]
論文は2022年9月15日にarXivで公開された。[1]
提案手法はCPGによる歩容合成と強化学習による閉ループ制御を組み合わせる。[1]
学習は実機上で1.5時間以内に完了する。[1]
トロットとプロンキングの歩容を学習した。[1]
bert史上最速の歩行が記録された。[1]
弾性アクチュエータのダイナミクス活用が自然に出現した。[1]

なぜ重要か

この研究は、弾性アクチュエータを備えた脚式ロボットの制御において、複雑なモデリングを必要としないモデルフリー学習が有効であることを示した。実機上での短時間学習で高性能な歩行を実現できる可能性があり、ロボットの適応性と実用性の向上に寄与すると考えられる。