何が起きたか

display.ofweek.comが報じたところによると、中国の液晶パネル大手2社がそろって増益を発表した。京東方は上半期の純利益が8.2億元超、華星光電は第1四半期の純利益が4.08億元で、いずれも2012年通期の実績を上回った。

本紙の見方

今回の報道は、中国の液晶パネル大手2社の業績改善を伝えるものだ。京東方は上半期の純利益が8.2億元超、華星光電は第1四半期の純利益が4.08億元で、いずれも2012年通期を上回った。この数字は、両社が過去の赤字から脱却しつつあることを示す。 本紙は既に、LED表示産業の半年報を分析し、供給側の構造変化が業界を主導していると指摘した(LED表示産業の半年報、木林森など7社が増益 供給側の構造変化が主導)。今回の液晶パネル大手の増益も、同じ構造変化の文脈で捉えることができる。液晶パネル市場は、かつては需要の変動に左右されやすい業界だったが、近年は供給側の寡占化が進み、価格の安定と収益性の改善がもたらされている。京東方と華星光電は、中国政府の支援を受けて生産能力を拡大し、世界市場でのシェアを高めてきた。その結果、両社は規模の利益を享受し、収益を改善させている。 一方で、今回の増益が「回光返照」に過ぎない可能性も指摘されている。液晶パネル市場は、有機EL(OLED)へのシフトが進んでおり、中長期的には需要が縮小する可能性がある。実際、スマートフォンやテレビの分野では、OLEDの採用が拡大している。京東方もOLEDに投資しているが、収益の柱はまだ液晶である。華星光電も同様だ。したがって、今回の増益が持続可能かどうかは、OLEDへの移行が鍵を握る。 また、供給側の構造変化は、価格競争の激化を招く可能性もある。中国のパネルメーカーは、政府の補助金を受けて生産能力を拡大してきたが、その結果、世界的な供給過剰が懸念されている。実際、2010年代後半には、液晶パネルの価格が下落し、各社の収益が悪化した。今回の増益は、需要の回復と供給の調整によるものかもしれないが、持続的な成長には、技術革新と差別化が不可欠だ。 今後確認すべき点は、以下の3つである。第一に、京東方と華星光電の増益が、第2四半期以降も続くかどうか。第二に、OLEDへの投資が収益に寄与する時期。第三に、中国政府の補助金政策が今後も継続するかどうか。これらの点を注視することで、液晶パネル市場の行方を見極めることができるだろう。詳細は原典を参照されたい。

なぜ重要か

中国の液晶パネル大手2社の増益は、供給側の構造変化が業界を主導する構図を裏付けるものだ。しかし、OLEDへのシフトや供給過剰の懸念もあり、持続可能性には疑問が残る。今後の動向が、世界のディスプレイ市場の競争構造を左右する。