何が起きたか

AI分野の識者らがロボットスタートアップや大手企業に声を掛け、ロボット基盤モデルを共同で開発する組織「一般社団法人AIロボット協会(AIRoA)」が発足した。リテール向けや物流向けロボットで実績を持つTelexistenceや、双腕ロボット「NEXTAGE」を手掛ける川田テクノロジーズなど、多様な分野から合計22社が集まった。

詳細

AIRoAは、会員企業などが中心となってロボット遠隔操作データを収集し、AIRoA側で集約して大規模モデルを開発する。一部はオープン化していく計画で、2025年度中には最初の成果として数百億パラメータのモデルを開発する予定だ。経済産業省が開発費として20億円を支援する。 発足の背景には、ロボットAIの領域で巨額の資金を投じてまい進する米国や中国の企業への危機感がある。ディープラーニング技術は画像、言語、音声といった領域で革新を起こしてきたが、ロボット行動生成(Physical AI)という用途ではまだ革新と呼べるほどの成果は出ていない。米国や中国のスタートアップは、失敗する可能性はあっても望みが出てきた段階で大きな資金を投じ、トップバッターになろうとする姿勢がある。 例として、約700億円を調達し、設立からわずか8カ月で時価総額約3600億円のユニコーン企業となった米Physical Intelligenceや、ヒューマノイドの機体とともにロボットAIも自社開発する米Figure AI、ノルウェー1X Technologies(AI開発は米国)が挙げられている。中国でもヒューマノイドを手掛ける企業が自らロボットAIを開発する動きが出ており、いずれも数百億円規模の資金を自社で調達している。

Key Facts

一般社団法人AIロボット協会(AIRoA)が発足した。[0]
参加企業はTelexistence、川田テクノロジーズ、NEC、富士通、KDDI、さくらインターネット、GMOインターネットグループなど合計22社。[0]
2025年度中に数百億パラメータのモデルを開発する計画。[0]
経済産業省が開発費として20億円を支援する。[0]
米Physical Intelligenceは約700億円を調達し、設立から8カ月で時価総額約3600億円のユニコーン企業となった。[0]
米Figure AIやノルウェー1X Technologies(AI開発は米国)もロボットAIを自社開発している。[0]
中国でもヒューマノイドを手掛ける企業が自らロボットAIを開発する動きがある。[0]

なぜ重要か

AIRoAの発足は、日本がオールジャパン体制でロボットAI開発に乗り出す画期的な試みである。米国や中国の企業が巨額資金を投じる中、日本が協調して基盤モデルを開発し、一部をオープン化することで、国際競争に挑む姿勢を示している。

日本への影響

日本国内の企業22社が参加し、経済産業省の支援も受けることから、日本のロボットAI産業の競争力強化に寄与する可能性がある。