何が起きたか
OpenArm v2を使った遠隔操作環境でロボット操作データの収集を始め、収集したデータをAIの学習・評価と実機検証につなげる。ヒューマノイドロボットのUnitree G1も開発環境に導入し、双腕ロボットからヒューマノイドまでを視野に入れる。
詳細
同社は、オープンソースの双腕ロボット「OpenArm」を用いた遠隔操作環境を構築し、操作データの収集を開始したとしている。対象はOpenArm v2で、データ収集、AIモデルの学習・評価、実機での検証を繰り返す研究開発の流れを掲げる。今後は実機データの収集・学習・評価を継続し、企業・大学・研究機関向けに実機データ収集環境の構築支援やPhysical AIに関する研究開発・PoCにも取り組むとしている。
Key Facts
| ミライビット株式会社は2026年9月7日、Physical AIの研究開発を本格的に開始したと発表した。 | [3] |
| OpenArm v2を用いた遠隔操作環境で、ロボット操作データの収集を開始した。 | [3] |
| 収集したデータをAIの学習・評価と実機検証に活用するとしている。 | [3] |
| ヒューマノイドロボット「Unitree G1」を開発環境に導入した。 | [3] |
| 企業・大学・研究機関向けに、実機データ収集環境の構築支援やPhysical AIに関する研究開発・PoCに取り組むとしている。 | [3] |
本紙の見方
今回の発表で新しいのは、Physical AIを「研究構想」ではなく、OpenArm v2での操作データ収集、AI学習・評価、実機検証までを一連の作業として回す点である。既定路線の延長としては、ロボットを動かしてデータを集めるというPhysical AIの基本設計に沿っており、発表内容はその実装方針を明示したものといえる。Unitree G1の導入も、双腕ロボットでのデータ収集をヒューマノイドへ拡張するための布石として読めるが、現時点では研究開発環境の説明にとどまる。\n\n本紙の関連記事はないため、過去報道との連続性は置けない。ただし、今回の焦点は「何を作るか」よりも「どう学習用データを作るか」にある。Physical AIはモデル単体では完結せず、実機からのデータ取得、評価、再学習の循環を組めるかが重要になる。ミライビットはOpenArm v2でその入口を作り、Unitree G1で適用範囲を広げようとしているため、論点はロボット本体の性能そのものより、データ収集手順と検証環境の再現性に移るとみられる。\n\n業界構造への含意としては、実世界データの取得を前提にした研究開発体制が、今後の差別化要素になりうる点がある。ロボットが視覚や言語指示に従って動くには、モデルの学習だけでなく、操作ログや実機挙動を蓄積できる環境が必要である。今回の発表は、その環境を社内で組み、さらに企業・大学・研究機関向けの構築支援まで視野に入れているため、単なる自社研究にとどまらず、データ取得の方法論を外部に展開する余地も示す。\n\n未確定の論点は、どの作業をどの程度の量で収集するのか、学習データの形式、評価指標、PoCの対象範囲である。OpenArm v2とUnitree G1をどう役割分担させるのか、実機検証をどの段階まで回すのかも、今後の確認点になる。
なぜ重要か
OpenArm v2とUnitree G1を使い分ける方針は、双腕ロボットからヒューマノイドへと実機データの適用範囲を広げる狙いを示す。企業・大学・研究機関向けの構築支援も含め、研究開発の焦点がモデル単体からデータ収集基盤へ移る可能性がある。
日本への影響
日本では、ロボットの実機データ収集環境をどこまで整えられるかが、Physical AIの研究開発力に直結するとみられる。今回の発表は、OpenArm v2とUnitree G1という実機を前提にした検証基盤を示しており、研究機関や企業が同種の環境を構築できるかが論点になる。