何が起きたか

May MobilityとNTTモビリティは2026年9月3日、トヨタ自動車製のe-PaletteにMay Mobilityの自動運転システム(ADS)を搭載し、日本国内の公道で走行させる計画を発表した。これは日本初の自動運転e-Paletteの公道走行となる。両社は2026年度中に複数箇所で実証実験を行い、レベル4認証の取得を目指す。

詳細

e-Paletteは2025年後半に発売されたトヨタ自動車製のバッテリーEVで、最大7人乗り、車いす利用者に対応する。冗長システムを備え、自動運転技術との統合を前提に設計されている。May MobilityのADSは、物理法則・交通ルール・地域の運転文化から道路の動的ワールドモデルを構築し、200ミリ秒ごとに数百の「what-if」シナリオを想定、深層学習とルールベースの戦略から選択する。NTTモビリティは2026年7月8日に「NTT Mobility Operation Assist」プラットフォームを立ち上げ、レベル4運用に備える。Co-Creation Hubは東京都武蔵野市にあり、そこで公道実証を開始する。2027年度にはe-Palette車両群をさらに拡大し、バス路線廃止や運転手不足に直面する地域を支援する計画。

Key Facts

May MobilityとNTTモビリティは2026年9月3日、トヨタのe-PaletteにMay MobilityのADSを搭載し、日本国内の公道で走行させる計画を発表した。これは日本初の自動運転e-Paletteの公道走行となる。[1]
e-Paletteは2025年後半に発売されたトヨタ自動車製のバッテリーEVで、最大7人乗り、車いす利用者に対応する。[1]
May MobilityのADSは、200ミリ秒ごとに数百の「what-if」シナリオを想定し、深層学習とルールベースの戦略から選択する。[1]
NTTモビリティは2026年7月8日に「NTT Mobility Operation Assist」プラットフォームを立ち上げた。[1]
両社は2026年度中に複数箇所で実証実験を行い、レベル4認証の取得を目指す。[1]

本紙の見方

今回の発表は、トヨタのMaaS専用車両e-Paletteが日本国内の公道で初めて自動運転走行するという点で象徴的だ。e-Paletteは2025年後半に発売されたばかりで、これまでトヨタ九州の宮田工場やNTT中央研修センター構内など、限定されたエリアでの実証にとどまっていた。今回、NTTモビリティが運営する東京都武蔵野市のCo-Creation Hubで公道実証を開始し、2026年度中に複数箇所へ展開する計画は、e-Paletteの実用化に向けた大きな一歩とみられる。 本紙が既報の通り、トヨタはE2E自動運転の内製化を進め、単一型E2Eだけでなくモジュラー型E2Eとルールベースの「ガードレール」を組み合わせた独自のハイブリッド方式を採用している。May MobilityのADSも、深層学習とルールベースの戦略を併用する点で、トヨタのハイブリッド方式と思想を共有する。今回の公道実証は、トヨタのE2E戦略とMay Mobilityの技術が融合する場としても注目される。 また、NTTモビリティは2025年12月に設立されたばかりで、NTTグループの自動運転関連事業を集約する役割を担う。今回の発表は、NTTがMay Mobilityへの出資やIOWN構想などで培ってきた自動運転技術を、実際のサービスとして社会実装する段階に入ったことを示す。 業界構造への含意としては、自動運転サービスの担い手が、自動車メーカーと通信グループの連合に移行しつつある点が挙げられる。トヨタとNTTという日本の基幹企業が組むことで、地域交通の維持という社会的課題に対して、車両供給から運行管理までを一貫して提供する体制が整いつつある。 一方で、未確定の論点も残る。レベル4認証の取得時期や、具体的な実証箇所の詳細、2027年度の車両拡大の規模などは、今回の発表では明らかにされていない。また、e-Paletteの量産体制や、他の自動運転技術との競合関係も今後の焦点となる。

なぜ重要か

今回の発表は、トヨタのMaaS専用車両が日本国内の公道で自動運転走行する初の事例となる。トヨタとNTTという日本の基幹企業が連携し、地域交通の維持という社会的課題に対して、車両供給から運行管理までを一貫して提供する体制が整いつつある。レベル4認証の取得が実現すれば、日本における自動運転サービスの本格的な普及への布石となる。

日本への影響

今回の発表は、日本の自動運転サービスが車両供給から運行管理までを一貫して提供する体制を整えるものであり、地域交通の維持に貢献する可能性がある。特に、バス路線廃止や運転手不足に直面する地域にとって、e-Paletteを活用した自動運転サービスは新たな選択肢となる。日本国内での公道実証を通じて、日本の交通環境に適した自動運転技術の開発が進むことが期待される。