何が起きたか

Kollmorgenは、2026年10月20日から21日に米カリフォルニア州サンタクララで開催されるRoboBusiness 2026で、ヒューマノイドロボットの動作制御に関する講演を行う。講演は初日の午前11時30分(太平洋時間)に予定されており、同社のロボティクス事業開発グローバルディレクターであるYoshi Umeno氏が登壇する。

本紙の見方

今回の講演は、ヒューマノイドロボットの量産化という業界の共通課題に、動作制御の専門家が切り込む点で注目される。KollmorgenはRegal Rexnordのブランドであり、本紙が2025年8月5日に報じた『Regal RexnordとABB Robotics、協働ロボット用7軸ユニットで協業』では、同社がABBの協働ロボット向けに7軸ユニット「Movotrak CTU」を提供し、最大10メートルの動作範囲と衝突検知機能を備えるとしていた。この協業は、Regal Rexnordがロボット分野でシステム統合を進める姿勢を示すものだった。今回の講演は、その延長線上で、ヒューマノイドという新たな領域に動作制御の知見を応用しようとする試みと位置づけられる。 一方で、ヒューマノイド市場はまだ黎明期にあり、量産化の課題は大きい。Kollmorgenの講演は、プロトタイプから量産への移行を「ゾーンごとのアーキテクチャ問題」として捉え直すことで、部品供給だけでなく設計支援まで含めたソリューションを提案するものとみられる。これは、単なる部品メーカーからシステムインテグレーターへのシフトを示唆しており、競合他社との差別化につながる可能性がある。 業界構造への含意としては、ヒューマノイドの量産化が進むにつれ、モータやドライブなどの動作制御部品の需要が拡大するとみられる。Kollmorgenのような専門メーカーが、設計段階から関与することで、サプライチェーン全体の効率化が進む可能性がある。また、講演で「co-engineering support」が強調されている点は、顧客との共同開発が重要になることを示しており、今後のビジネスモデルの変化を予感させる。 未確定の論点としては、まず、Kollmorgenが具体的にどのようなヒューマノイドOEMと協業しているのかが公開情報では確認できない。次に、講演で提示される「ゾーンごとの設計」が実際の製品にどう反映されるのか、具体的な技術詳細は明らかにされていない。最後に、ヒューマノイドの量産時期や市場規模についての具体的な見通しは示されておらず、今後の発表が待たれる。

なぜ重要か

ヒューマノイドロボットの量産化は、動作制御部品の需要を大きく変える可能性がある。Kollmorgenの講演は、部品メーカーが設計段階から関与する新たなビジネスモデルの兆しを示しており、ロボット産業のサプライチェーンに影響を与えるとみられる。