何が起きたか

Benchmark Mineral Intelligenceが2026年4月14日に発表したデータによると、2026年3月の世界の電気自動車(EV)販売台数は175万台に達し、前月比66%増、前年同月比3%増となった。2026年第1四半期(Q1)の累計販売台数は400万台で、前年同期比3%減。

本紙の見方

今回のデータで注目すべきは、世界全体のEV販売が前年比でほぼ横ばい(微減)となる中、地域ごとの明暗が鮮明になったことだ。欧州は月間50万台超という初の節目を達成し、Q1で27%増と力強く伸びた。一方、中国はQ1で21%減と大きく落ち込み、北米も27%減と低迷した。この構図は、補助金政策やガソリン価格、モデルサイクルといった地域固有の要因が販売を左右していることを示す。 本紙の過去報道では、メルセデス、Sクラスで中東ロボタクシー参入 2026年にアブダビで商業運行へTeslaロボタクシー、ヒューストンで木の切り株に衝突 遠隔操作の事故は3件目で、自動運転タクシーの商用化が進む様子を報じてきた。こうしたモビリティサービスの拡大は、EV需要の下支え要因となり得るが、現時点の販売データはまだその効果を明確には示していない。 業界構造への含意として、中国の低迷は深刻だ。中国は世界最大のEV市場であり、Q1の21%減は世界全体の数字を押し下げた。春節後の回復で3月は前月比で大きく伸びたものの、前年比では依然として弱い。中国政府の補助金終了や価格競争の激化が影響している可能性がある。一方、欧州の成長は、ガソリン価格の高騰や各国の購入補助が追い風となっている。 未確定の論点として、4月以降の動向が挙げられる。Benchmark Mineral Intelligenceは4月の販売が160万台(前年比6%増、前月比9%減)と報じており、3月の駆け込み需要の反動が出ている。Q2以降、中国と北米の回復が続くか、欧州の勢いが持続するかが、年間のEV普及率に影響を与えるだろう。詳細なデータは原典を参照されたい。

なぜ重要か

世界のEV販売は地域ごとに明暗が分かれ、全体では頭打ちの様相を見せている。欧州の成長と中国・北米の低迷という構図は、自動車メーカーの地域戦略や電池サプライチェーンの再編に影響を与える。今後の四半期データが、EV普及の持続性を占う上で重要となる。