何が起きたか

安川電機は7月22日、北九州市八幡西区の本社敷地内第5工場の食堂に導入したうどんやそばを自動で調理、提供するシステム「屋台型うどん・そばセル」を報道陣に公開した。同システムは、AI用の処理装置(GPU)を標準搭載する産業用ロボット「MOTOMAN NEXT(モートマンネクスト)」2台と複数の専用機を組み合わせ、注文の受け付けから調理、提供までを自動化する。第5工場が本格生産を開始した今年6月から運用されている。

詳細

「屋台型うどん・そばセル」では、2台のモートマンネクストを左右に配置し、向かって左側のロボットが麺の取り出しからゆで上げまでの前半工程を、右側のロボットがゆでた麺の取り出しから提供までの後半工程を担う。利用者はシステムに設置したタブレット端末でうどんかそばを注文する。注文を受けると、左側のモートマンネクストがテボ(麺類をゆでるための深型のざる)を所定の位置に置き、続いて冷蔵庫から麺の入った袋を取り出し、レーザー刻印機を使って袋の上下を切り、開封する。 開封時にはカメラで撮影した画像を基にモートマンネクストが袋の中にある麺の位置を認識し、麺を誤って切らないよう開封位置を調整する。開封した袋から麺をテボに移し、専用機でゆで上げる。麺が袋に張りつきやすいため、袋に水を流し込んで麺をテボへ落下させる仕組みを採用した。 ゆでた麺を取り出して丼に移す工程からは、右側のモートマンネクストが作業を引き継ぐ。丼を専用機へ運び、ネギや天かす、ワカメをのせた後、別の専用機でつゆを注いで仕上げる。最後に、完成した丼を注文者が待つカウンターまで運び、一連の工程が完了する。 自動化システムの開発を担当したロボット事業部エンジニアリング部機械産業技術課の有井悠介さんは「モートマンネクストは袋から麺を取り出したことを触覚センサーで認識できるため、次の作業へスムーズに移れる」と話す。モートマンネクストが食品の提供に使われるのは今回が初めてで、有井さんは「今の形にとらわれず、モートマンネクストの性能向上に合わせて屋台型うどん・そばセルも発展させたい。食品業界でのモデルケースになれば」と将来を見据える。

Key Facts

安川電機は7月22日、北九州市八幡西区の本社敷地内第5工場の食堂に導入した「屋台型うどん・そばセル」を報道陣に公開した。[1]
同システムはAI用の処理装置(GPU)を標準搭載する産業用ロボット「MOTOMAN NEXT」2台と複数の専用機を組み合わせている。[1]
第5工場が本格生産を開始した今年6月から同セルを運用している。[1]
2台のモートマンネクストを左右に配置し、左側が麺の取り出しからゆで上げまでの前半工程、右側がゆでた麺の取り出しから提供までの後半工程を担う。[1]
利用者はタブレット端末でうどんかそばを注文する。[1]
左側のモートマンネクストはレーザー刻印機を使って袋の上下を切り、開封する。[1]
開封時にはカメラで撮影した画像を基に麺の位置を認識し、開封位置を調整する。[1]
麺が袋に張りつきやすいため、袋に水を流し込んで麺をテボへ落下させる仕組みを採用した。[1]
右側のモートマンネクストが丼を専用機へ運び、ネギや天かす、ワカメをのせた後、別の専用機でつゆを注いで仕上げる。[1]
モートマンネクストが食品の提供に使われるのは今回が初めて。[1]

なぜ重要か

この取り組みは、AI対応の産業用ロボットを食品提供に応用した初の事例であり、食品業界における自動化のモデルケースとなる可能性がある。安川電機はロボットの性能向上に合わせてシステムを発展させる方針を示しており、今後の展開が注目される。