何が起きたか

産経ニュース(2026年8月11日付)のインタビューで、ロボット研究の先達である浅田稔・大阪国際工科専門職大学副学長(大阪大学名誉教授)が、日本のヒューマノイド型ロボット研究が欧米や中国に後塵を拝するに至った背景を分析した。浅田氏は、2000年代初頭には日本が世界をリードしていたとしつつ、ホンダのASIMO開発中断(2018年)、ソニーのAIBO開発中断(2006年)、ソフトバンクのPepper開発縮小など、国内大企業の収益悪化による撤退を挙げた。また、日本政府の対応は短期的・局所的で集中投資に欠けたとし、中国は2025年以降に数千億円単位の国家的投資、EUは2020年以降にAIや倫理の大型統合支援を行ったと述べた。さらに、日本の社会的要因として、社会的実装の志向が欠如し、研究用途やデモンストレーション止まりの傾向があったと指摘した。

Key Facts

浅田稔氏は大阪国際工科専門職大学副学長(大阪大学名誉教授)である。[0]
2000年代初頭、ホンダのASIMOなどが歩行・操作の両面で世界最先端だった。[0]
ホンダは2018年にASIMOの開発を中断し、次世代展開を事実上断念した。[0]
ソニーは2006年にAIBOの開発を中断し、一時撤退した。[0]
ソフトバンクのPepperも収益性から開発を縮小した。[0]
浅田氏は、国内大企業の短期的利益志向や株主の圧力が長期的研究を回避させたと述べた。[0]
日本政府の対応は短期的・局所的で集中投資に欠けたと浅田氏は指摘した。[0]
中国は2025年以降、数千億円単位の国家的投資でロボット開発を支援した。[0]
EUは2020年以降、ロボット開発に関わるAIや倫理の大型統合支援を始めた。[0]
浅田氏は、日本の社会的要因として社会的実装の志向が欠如し、研究用途・デモンストレーション止まりの傾向があったと述べた。[0]

なぜ重要か

日本のヒューマノイド研究が世界の先頭から転落した要因を、第一人者が具体的な企業名や年次を挙げて分析した点で、産業政策や企業戦略の教訓を示す。中国やEUの国家的投資との比較は、今後の日本の研究開発の方向性を考える上で重要である。

日本への影響

日本のロボット研究開発の停滞要因を国内企業の経営判断や政府の投資姿勢に求める内容で、今後の日本の産業政策や企業の研究開発戦略に示唆を与える。