何が起きたか

2022年12月、千葉市美浜区の幕張メッセで「第3回フードテックジャパン」が開かれ、食品製造業向けの先端テクノロジーが展示された。会場では直接食品を扱うロボットシステムに加え、梱包された食品を扱うシステムも提案された。

詳細

筑波大学発のAIロボティクスベンチャー企業Closer(茨城県つくば市、樋口翔太社長)は、包装された食品や調味料の袋のハンドリングに適したロボットシステムを展示した。スカラロボットと安全パネル、架台、カメラ、ソフトウエアなどをパッケージにしたシステムで、キャスター付きで移動可能、ベルトコンベヤーの横に据え付けて使用する。対象ワークの切り替えが容易で、透明な袋や金属蒸着した鏡面の袋なども認識できる。樋口社長は「カップ麺のような大量生産品の場合、調味料袋などの投入は専用機で自動化されているが、ミールキットのような少量多品種生産の場合はこれまで人手に頼ることが多かった。このロボットシステムを使えば、ミールキットのような少量多品種でも自動化できる」と述べた。 なんつね(大阪府藤井寺市、南常之社長)は、同社が日本総代理店を務める米国ROBOTICAの段ボール自動開梱機「ABOT M1」を紹介した。アームの先端に刃を装着したロボットが段ボール箱の一部をカットし、開梱するシステムで、箱のサイズを自動判定するため事前登録が不要。画像解析や3D測定システムにより、ある程度変形した箱にも対応できる。カットパターンは上端を切り取るトップカット(3面/4面)に加え、オプションで中身が見えるように側面の一部も切り取るウィンドウカットなども選択できる。エンジニアリンググループの斉藤哲雄グループマネージャーは「刃を回転させずに段ボールをカットするため、紙粉が出にくいことも特徴」と話した。

Key Facts

2022年12月、千葉市美浜区の幕張メッセで「第3回フードテックジャパン」が開催された。[0]
フードテックジャパンは食品製造業向けに先端テクノロジーを提案する展示会で、3日間合計で約1万7000人が来場した。[0]
Closerは筑波大学発のAIロボティクスベンチャー企業で、茨城県つくば市に所在し、樋口翔太氏が社長を務める。[0]
Closerは包装された食品や調味料の袋のハンドリングに適したロボットシステムを展示した。[0]
Closerのシステムはスカラロボットと安全パネル、架台、カメラ、ソフトウエアなどをパッケージにしたもので、キャスター付きで移動可能。[0]
なんつねは大阪府藤井寺市に所在し、南常之氏が社長を務める。[0]
なんつねは米国ROBOTICAの段ボール自動開梱機「ABOT M1」を紹介した。[0]
ABOT M1はアーム先端の刃で段ボール箱の一部をカットし開梱するシステムで、箱のサイズを自動判定するため事前登録が不要。[0]
ABOT M1のカットパターンにはトップカット(3面/4面)と、オプションのウィンドウカットがある。[0]

なぜ重要か

食品製造現場では、少量多品種のミールキットなどで人手に頼っていた工程の自動化が課題となっている。今回展示されたロボットシステムは、包装食品のハンドリングや段ボール開梱といった周辺工程の自動化を可能にし、食品工場の省人化に寄与する可能性がある。